LOVE and DAYS…瞬きのように
シャワーを浴びていたらしいアキは、少し長めの茶色い髪が濡れて、いつもと少し雰囲気が違う。
毛先から落ちるしずくが白い肌をつたう様は、思わず見とれるほどきれいだった。
「あの、ひとつ質問していいですか?」
「どうぞ」
「ここってもしかして、アキんち?」
「うん」
「なんであたし、アキの部屋いるんでしょう?」
おずおずと尋ねると、アキは「やっぱり覚えてねーのか」とあきれた顔をする。
「あんたが酔いつぶれたから助けてくれって、中川から電話があったんだよ」
「あっ……真由ちゃん。真由ちゃんは!?」
「ちゃんと家に着いたらしいから、大丈夫」
それを聞いて、ほぉっと安堵のため息をつくあたし。
「よかった、ちゃんと帰ったんだ。
……あぁ~、でもあたし、真由ちゃんにすごく悪いことしちゃったよね。
アキにも迷惑かけたし、失敗だぁ」
そう言ってうなだれると、アキの無表情が少しだけ反応した。
「別にいいんじゃねーの。中川は、あんたに頼られて嬉しかったって言ってたし」
「え?」