LOVE and DAYS…瞬きのように

「明日、どこかで服買おう。な?」

「うん……」
 

手を引かれて立ち上がり、レジに向かった。
 

健吾がお会計をしている間、あたしは入口の近くの鏡で、自分の姿を映して見た。


少しだけスカートを短くしたセーラー服。

まだまだ化粧が似合わない、幼い顔。
 

15歳――あたしは、高校生なんだ。
 

健吾もしっかりしてるとはいえ、まだ高3。

将来を決める大事な時期でもある。



あたし……

もしかして、とんでもないことを……。



「莉子、行くぞ」
 

いつのまにかお会計をすませた健吾が、すぐそばに立っていた。

あたしはハッと我に返り、鞄から財布を取り出した。


< 303 / 580 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop