LOVE and DAYS…瞬きのように
「莉子」
「あっ……うん」
健吾の後に続いてエレベーターに乗り込んだ。
5階のボタンを押してドアが閉まると、ゆっくり上昇を始める。
部屋に入り、真っ先に目に飛び込んできたのは、やたら存在感を放つ大きなベッド。
本来はそういう目的で使う部屋なのだから当然だけど。
あたしは緊張で、うまく呼吸ができなくなった。
「こんな所にしか泊まれなくて、悪ぃな」
あたしの様子を見かねたように、健吾が言う。
「ううん! 全然、気にしてないし!」
あたしは少しおどけたように、明るく答えた。
変に意識しているとか思われたくなくて。
「そっか。じゃあ、風呂でも入ってこいよ」
「へっ!?」
思わず叫ぶあたし。
意識していたのがバレバレの、過剰反応。