LOVE and DAYS…瞬きのように

あたしはソファから立ち上がり、学ランをハンガーにかけて吊るす。


そして、自分の鞄をまさぐった。
 

健吾の携帯は止められているから、つながらない状態だ。

みんなが電話してくるのは、あたしの携帯だろう。


見てみると案の定、不在着信のマーク。

あたしはそのまま電源を落とした。



「莉子」
 

背後から呼ばれてふり返ると、白いバスローブに身を包んだ健吾がいた。


まさかそんな格好だとは思っていなくて、不覚にもドキッとする。


「湯、溜めといたから。熱いうちに入れ」

「うん」
 

あたしは逃げるようにお風呂場に駆けこんだ。
 


……ビックリしたぁ。

あんな姿、刺激が強すぎるよ。


そりゃあ、シャワーの後に制服を着るわけにはいかないけど。


でも自分もあれを着るのだと思うと、恥ずかしい。

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