LOVE and DAYS…瞬きのように
……よかった、すごくいい人そうだ。
アキがどうしてあの人を紹介してくれたのか、わかる気がした。
らくちんなニットのワンピに着替え、廊下に出ると
リビングから健吾とサヨさんの話し声が聞こえてきた。
「本当に、こんなムリを言ってすみません……」
「いいってば~。アキのたっての頼みだもん」
「……なるべく早く、自分たちで住めるとこ探します。
それまでのあいつの生活費は俺が払うんで……あいつのこと、よろしくお願いします」
健吾……
あたしのために頭を下げてくれている。
これ以上、健吾の負担になりたくないのに。
優しすぎるよ。
あたしももっと、しっかりしなくちゃ。
あたしは今の話を聞いていなかったふりをして、元気にリビングのドアを開けた。
「おまたせ~!」
ふたりは話を中断し、こちらを向く。
似合う? と目でたずねると、健吾は優しくうなずいてくれた。