LOVE and DAYS…瞬きのように
しばらくの沈黙のあと、店長さんは口を開いた。
「まあ、やる気さえあれば、俺は細かいことには目をつむるよ」
「本当ですか!?」
あたしはパッと顔を上げる。
「俺も矢沢さんくらいの歳の頃は、いろいろあったしね。
何か俺にできることがあったら、協力するから遠慮しないで」
「ありがとうございます!」
明日からさっそく出勤することを決め、あたしは大喜びでお店を出た。
夢みたい……!
こんなにうまくいくなんて。
きっとあたしたちには神様が味方してるんだ。
このままきっと、うまくいくよね……
「聞いて! あたしもバイトが決まったんだよ!」
夜の7時頃、会いに来てくれた健吾に飛びついて報告するあたし。
「マジか!? よかったな~」
「うん! 健吾は? 今日はバイト初日で疲れたんじゃない?」
「俺があのくらいで疲れるわけねぇだろ」
「さっすが~!」
すっかり浮かれたあたしに、健吾も嬉しそうな顔をしてくれる。