LOVE and DAYS…瞬きのように
「ち、違うよ! そういう意味じゃなくて、
夕方になるとおじさんのお客さんが多いの。
単身赴任でひとり暮らしの人とか。
その人たちから見れば、あたしは娘くらいの年齢だから、親しみやすいみたいで……」
「お前はそう思ってても、あっちは下心あるかもしれねぇだろ」
「そんなわけないじゃん!」
言い合いを始めるあたしたちの横で、アキはあきれたように笑った。
「何だかんだでお前らが一番、仲よくやってんだな」
アキのその言葉で、あたしたちは急に恥ずかしくなって口論をやめた。
「ん……ああ、まあな」
と、ぶっきらぼうに答える健吾。
最近、健吾はちょっと心配症なんだ。
たぶん前のバイトで、あたしが危ない目に合ったせいだと思う。