LOVE and DAYS…瞬きのように
再び他愛もない話を始めるふたり。
あたしは布団の中で、自分の胸に手を当てて、ドキドキを落ち着かせようとする。
さっきのは何だったの?
アキ、どうして急にあんなこと……。
別にたいした意味はないよね?
きっとあたしのことを子ども扱いして、やっただけだよね……?
一時間ほどモヤモヤと考えていると、健吾に肩を揺すられた。
「莉子。アキが帰るって」
「……んー」
寝起きのふりをして、だるそうに目を開けるあたし。
よかった、やっと起きられるんだ。
そう思いながら体を起こすと、ふいにアキと視線がぶつかった。
跳ねる心臓。
だけどアキはいつもと変わらない様子で、あたしを見てプッと笑う。
「髪、爆発してるし」
「えっ?」
あわてて両手で寝グセを直した。
……変だ、あたし。
何をこんなに意識してるんだろう。