LOVE and DAYS…瞬きのように
「真由ちゃん、ごめん。本当にごめんなさい」
申し訳ない気持ちがこみ上げて、あやまることしかできない。
あの町を逃げた日から
あたしと健吾は後ろをふり返らないよう、お互いだけを見つめて過ごしてきた。
だけど真由ちゃんたちは、そうじゃないんだ。
あの町で
あの学校で
教室で。
ただ心配することしかできない日々を……。
真由ちゃんが涙のせいでちゃんと話せなくなると、電話の相手が代わった。
「莉子? 俺だけど」
「ミツルっ」
「お前さぁ、マジで無茶しすぎ。みんな心配してんだぜ」
「ごめん」とつぶやくあたしの声をかき消すように
ミツルの大きなため息が響く。
「……アキさんがさ」
「え?」
アキの名前が出たので、あたしは少し反応してしまった。