LOVE and DAYS…瞬きのように
健吾の将来。
あたしの将来。
向き合わなくちゃいけない現実。
そんなの、わかんない。
ううん、考えれば悲しい答えしかでないから
わからないふりをしていた。
――『このままだと健吾先輩、ダブるぞ』
――『莉子ちゃんのお母さん、かなり探してるみたいだよ』
昨夜の電話での会話が、ずっと耳から離れない……。
「な~にボケっとしてんだよ」
バイト中にぼんやりしていたあたしは、急に声をかけられて飛び上がった。
「ご、ごめんなさい!
――あれ?」
目の前に立っていたのは、作業着姿の健吾。
「なんでここにいるの? バイトは?」
「今日の現場、すぐ近くなんだ。ついでにお前の働きっぷりを見にきてやった」
「……別にいいのに」