LOVE and DAYS…瞬きのように

あたしは枕をつかんで、もう一度健吾に投げつけた。


「ひとりは嫌だ……ひとりにしないでっ! 
健吾だけはそばにいてよぉっ!」


「莉子――!」
 

暴れる腕を健吾につかまれ、そのままきつく抱きしめられた。



「俺はずっとお前といる。信じろ」


「……っ」
 


温かい胸に押し付けられたあたしの顔。

涙腺が壊れたように、瞳から涙がとめどなくあふれる。
 

あたしは健吾の背中に腕をまわし、声をはりあげて泣いた。

ずっと抱えてきた想いを、涙に変えて吐き出すように。
 


……好きなの。
健吾が大好きなの。
 

だけど好きになればなるほど不安で。

失うのが怖くて。
ひとりが怖くて。
 


あたし、お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、大好きだった。
 

本当はずっと

大好きだったんだよ……。






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