LOVE and DAYS…瞬きのように
「莉子。……帰るか」
「うん……」
あの町に帰れば、現実が待っている。
辛いことも、悔しいこともあるけれど
ちゃんと向き合おう。
きっとできるよ。
あたしたちはもう、ひとりじゃないんだから。
その日の夜、バイトから帰ってきたサヨさんにお礼を言って、荷物をまとめた。
「そっかぁ。とうとう帰る決心したんだね」
「はい。サヨさんやノブさんには、本当にお世話になりました」
出発は明日の午後。
あと少しでこの町とお別れだと思うと、少し名残惜しくなる。