LOVE and DAYS…瞬きのように
「へ~ぇ、ホテルねぇ」
健吾の肩に腕を回してシンさんが言う。
「で、その夜ケンケンは狼さんになったわけだ?」
「……なってねぇよ」
健吾が仏頂面で言い返すと、「え!?」とミツルの声が上がった。
「もしかして健吾先輩と莉子って、まだっすか?」
そのとたん、頬がボッと赤く染まるあたし。
そういえばサヨさんにも同じようなこと言われたっけ。
「べ、別に、ホテルに入ったのはそういう目的じゃないし!
他に泊まるところがなかったから、仕方なくだし!
そんなことより、早くケーキ食べようよっ」
あたしは逃げるように、そそくさとお皿やコップの用意を始めた。