LOVE and DAYS…瞬きのように
ずっとキミの
よく晴れた穏やかな午後。
あたしはガーベラの花を手に、病室のドアをノックする。
「はい」
中から聞こえるのは、いかにも退屈していたようなアキの声。
「おじゃましま~す」
「また来たのかよ。あんたもヒマだなぁ」
こんな憎まれ口を叩けるくらい、アキの体はめきめき回復し、退院も間近だ。
あたしは鼻歌をうたいながら、窓ぎわの花瓶に花を挿した。
「今日は、健吾は?」
とアキが尋ねてくる。
「大学の入学手続きに行くって言ってたよ」
「ふーん」
そう……健吾は無事に、本命の大学に合格した。
春からは晴れて大学生なんだ。