LOVE and DAYS…瞬きのように
病院に行くと、シンさんがお見舞いに来ていた。
「あっ、莉子ちゃん」
ホッとするような笑顔で、手を振ってくれるシンさん。
アキの病気をこんな形で知って、シンさんも辛いはずなのに、周りに気を使ってくれるんだ。
「莉子ちゃん、今日もひとり? 健吾は?」
「………」
「あの…さ。もしかして健吾と莉子ちゃん、何かあった?」
「……いえ」
アキとキスしたのを見られたなんて言えるわけもなくて、あたしは首を横に振った。
健吾とは手術の日以来、顔を合わせていない。
学校にも来ていないみたいだし、電話も出てくれない。
「あ、そうだ。俺、このあと健吾んちに様子見にいこうと思うんだ。
もしよかったら莉子ちゃんも行く?」
シンさんの言葉に、あたしは少し考えてからうなずいた。