LOVE and DAYS…瞬きのように
「うん、倒れて運ばれたんだよ。
あのね、真由ちゃん――」
そのとき、病室のドアが勢いよく開き、あたしは言葉を止めた。
入ってきたのは、息を切らしたミツルだった。
「真由……っ」
ミツルは崩れるようにベッドの横にしゃがみ、真由ちゃんの手を握る。
そして、涙声を震わせて……。
「今まで気づかなくてごめん」
「え?」
「……赤ちゃん、いるんだろ?」
真由ちゃんの目に、みるみる涙があふれてくる。
「ミツル……どうして、そのこと……」
「さっき莉子から電話で聞いたんだ」
ミツルがあたしの方をちらっと見て言った。
そう、それはあたしも
ついさっき知った真実。
真由ちゃんのお腹には、ミツルとの赤ちゃんが宿っていて
貧血はそのせいだった。