LOVE and DAYS…瞬きのように
「こら、そこのマネージャーふたり!試合中にムダ話するなよ」
「はーい」
顧問の先生に注意されたあたしたちは、あわてて仕事に戻った。
あれから
1年と数ヵ月が過ぎ……
あたしは3年生になった。
真由ちゃんとミツルは学校を自主退学して、出産。
ひとりになったあたしは、昨年からマネージャーとして陸上部に入った。
今日はその大会で、隣の市まで来ているんだ。
「先生」
あたしの声で、顧問の先生がふり返る。
「ん?」
「今日の帰り、別行動してもいいですか?
この近くのお寺に寄りたいんです」
「別にかまわないけど、寺に何か用事でもあるのか?」
不思議そうに尋ねる先生に、あたしは答えた。
「はい……
大切な人の、お墓参りに」