LOVE and DAYS…瞬きのように
アキは、懸念されていた後遺症もほとんどなく
長い療養の末、退院の日を迎えた。
健吾がいなくなった町を、ふたりで歩きながら、いろんな話をした。
「なぁ……。
これからは俺が、あんたのそばにいるって言ったら?」
「え?」
「莉子が、好きなんだ。
ずっとそばにいてほしい」
アキは足を止め、まっすぐあたしを見つめて言った。
あたしたちのそばを、小学生くらいの男の子ふたりが、仲よさそうに通り過ぎて行く。
あたしはその光景をしばらくながめてから、顔を上げた。
「ありがとう。でも……
やっぱりあたしは健吾が好きだから」
「………」