LOVE and DAYS…瞬きのように
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「じゃあ、そろそろ帰りますね」
あたしはお墓の前で立ち上がり、サヨさんに頭を下げた。
歩き始めたあたしを引きとめるように
後ろから、サヨさんの遠慮がちな声がした。
「莉子ちゃん。……健吾くんは、やっぱり連絡ないの?」
あたしは足を止めて
微笑みながら、ふり返る。
「はい。でも、もうちょっと待ってみます」
夏の日差しが、あたしの影を黒く地面に落としている。
そういえば、今日は七夕だっけ。
あの楽しかったパーティーの夜から、もう2年も経ったんだ。
今でも
健吾への想いは消えることはない。
だけどあの頃のように、無我夢中で求めるんじゃなく……
そばにいられなくても、どこかで幸せでいてほしいって、思うんだ。
そして時は過ぎ、
秋になった。