LOVE and DAYS…瞬きのように
この日はクラスで席替えがあった。
「いいなー、莉子ちゃん。特等席じゃん」
窓際の一番後ろという席を手に入れたあたしに、真由ちゃんが頬をふくらませて言った。
「あたしなんか最前列だよぉ。まじで最悪」
「ちょっとは真面目に授業受けろっていう神のお告げじゃね?」
ミツルが横からからかうと
「あんたには言われたくないし!」
と、真由ちゃんがすかさず反論。
すっかり息の合ったふたりのやり取りに、あたしはクスクス笑う。
「でもたしかに、莉子は特等席だよな。
アキさんの隣だし」
「アキさん?」
ミツルの言葉に、あたしは首をかしげた。