追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
懐かしの常連さんたちは、喋りながら店の中に入ってくる。

「良かったら、串カツを食べていきますか? 試作品なんですけど」

「喜んで!!」

兵士の皆さんに串カツの載った皿を差し出してあげた。ついでに、テオにも。

すると、常連さんたちが不思議そうにテオを見つめる。

「あれ、テオじゃないか。こんなところで何やってんだ?」

「今日の持ち場は表門じゃなかったか? 新入りのガキがさぼるとは、いい度胸だな」

「そ、それは……」

テオは気まずそうな顔で視線をそらせた。常連さんたちは、テオの先輩だったらしい。

いきなり私に突っかかってきたから驚いたけれど、若い世代なら百年前の出来事を知らなくても仕方がないよね。

精度の上がったステータスで詳細を見えると、十八歳と表示された。若いなあ。

スキルレベルが上がると、年齢や怪我の有無まで見られるようになる。
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