追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
木でできたカウンターで受付のドワーフに声をかけると、部屋の奥へ通された。
ドワーフといえば、髭もじゃのお爺さんのイメージだけれど、案内してくれたのは子供くらいの背丈で浅黒い肌の女性。ドワーフは全体的に小柄な種族なのだそう。
「ようこそ、お越しくださいました。聖女様、歓迎いたします。さっそくですが、担当の者を連れてまいりますね。新種の調理道具というのは、なかなか変わったご要望ですけれど……」
女性が奥へ行き、若いドワーフを従えて戻ってくる。
「彼はトルンさん。『熱鍋の郷』という工房の従業員で、金属の加工を得意としています。聖女様の依頼はこちらの工房で担当させていただきますね」
「よろしくお願いします」
トルンは少し不機嫌な表情を浮かべていた。
なんだろう、人間が嫌いとか、揚げ鍋を作るのが難しすぎるとかいう理由かな?
「聖女様からの依頼だというから、てっきり武器を作るのかと思ったが?」
「いいえ、調理道具をお願いしたいんです。揚げ物に特化した鍋なんですけど」
「くそっ、うちが新興の工房だからって、面倒ごとを押しつけやがって」
彼は、揚げ鍋の依頼を受けるのがいやなのだろうか。調理道具よりも武器を作りたそうな雰囲気がムンムンする。
「このドワーフ、生意気っすね! 締めましょうか!!」
「こらこらこら、いきなり暴力は駄目ですよ。テオ、落ち着いて」
テオを宥めた私は、トルンに目を移す。
トルンも文句はあるが争う気はないらしく、工房へと私たちを案内した。
ドワーフといえば、髭もじゃのお爺さんのイメージだけれど、案内してくれたのは子供くらいの背丈で浅黒い肌の女性。ドワーフは全体的に小柄な種族なのだそう。
「ようこそ、お越しくださいました。聖女様、歓迎いたします。さっそくですが、担当の者を連れてまいりますね。新種の調理道具というのは、なかなか変わったご要望ですけれど……」
女性が奥へ行き、若いドワーフを従えて戻ってくる。
「彼はトルンさん。『熱鍋の郷』という工房の従業員で、金属の加工を得意としています。聖女様の依頼はこちらの工房で担当させていただきますね」
「よろしくお願いします」
トルンは少し不機嫌な表情を浮かべていた。
なんだろう、人間が嫌いとか、揚げ鍋を作るのが難しすぎるとかいう理由かな?
「聖女様からの依頼だというから、てっきり武器を作るのかと思ったが?」
「いいえ、調理道具をお願いしたいんです。揚げ物に特化した鍋なんですけど」
「くそっ、うちが新興の工房だからって、面倒ごとを押しつけやがって」
彼は、揚げ鍋の依頼を受けるのがいやなのだろうか。調理道具よりも武器を作りたそうな雰囲気がムンムンする。
「このドワーフ、生意気っすね! 締めましょうか!!」
「こらこらこら、いきなり暴力は駄目ですよ。テオ、落ち着いて」
テオを宥めた私は、トルンに目を移す。
トルンも文句はあるが争う気はないらしく、工房へと私たちを案内した。