追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
ヒカリゼニゴケの上を通って、鍾乳洞を抜けた先……少し外れた場所に『熱鍋の郷』はあった。石造りの小屋で働いている従業員はトルンを含めて二人だけ。
もう一人もトルンと同じ年齢の若者だ。彼は帰ってきた私たちを見て微笑む。
「聖女様の武器を作るんだろ?」
「いや、頼まれたのは鍋だ。おかしいと思ったんだ、聖女の武器なんて依頼が新参者の俺らのところに回ってくるはずがない」
トルンはどこか落胆した様子で仲間に報告する。
「鍋は駄目なんですか?」
「ドワーフは、優れた武器を作ってなんぼなんだよ。鍋なんて作っても評価されない。俺らは独立したばかりで、腕に自信はあるが実績が少ない。ドカンとでかい仕事を請け負いたかったんだ。鍋作りもしないわけじゃないが、評価されない仕事だ」
以前の工房では、トルンたちの評判はかなり良かった模様。
しかし、独立して間もない今、まだこなした案件の数が少ないのだという。
彼らにとって、何を作るかは大事なことのようだ。大きな仕事をすればするほど、名声が上がる。
そりゃあ、同じ仕事をするなら、評価されたいよね。
もう一人もトルンと同じ年齢の若者だ。彼は帰ってきた私たちを見て微笑む。
「聖女様の武器を作るんだろ?」
「いや、頼まれたのは鍋だ。おかしいと思ったんだ、聖女の武器なんて依頼が新参者の俺らのところに回ってくるはずがない」
トルンはどこか落胆した様子で仲間に報告する。
「鍋は駄目なんですか?」
「ドワーフは、優れた武器を作ってなんぼなんだよ。鍋なんて作っても評価されない。俺らは独立したばかりで、腕に自信はあるが実績が少ない。ドカンとでかい仕事を請け負いたかったんだ。鍋作りもしないわけじゃないが、評価されない仕事だ」
以前の工房では、トルンたちの評判はかなり良かった模様。
しかし、独立して間もない今、まだこなした案件の数が少ないのだという。
彼らにとって、何を作るかは大事なことのようだ。大きな仕事をすればするほど、名声が上がる。
そりゃあ、同じ仕事をするなら、評価されたいよね。