追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
ドワーフたちの元にお皿を運び、食卓で皆揃って昼食を食べる。
「なんだ、この茶色の料理は。初めて見たぞ」
「でも、いい匂いだな」
私の料理を見た人の中には、最初は警戒する人もいる。
モフィーニアの獣人系魔族の口には合うみたいなのだけれど、ドワーフはどうなのだろう。
自分のお皿に手を伸ばしつつ、横目でトルンたちの様子を窺うと、意を決した表情で焼きそばを口に運ぶところだった。
もぐもぐと無言で初酌する彼は、しばらくして目を見開く。
「んんっ! こ、これは!!」
トルンは、ドンと両手でテーブルを叩いた。
「う、うまい! 野菜や麺や肉はいつもの食材だが、このソースは今までにない味だ!! 旨辛く、それでいてしつこくなく、いくらでも食べたくなる!!」
テオも、尻尾をブンブンと振りながら焼きそばを頬張っていた。モフりたいけれど、我慢だ。
「気に入ってもらえて、良かったです」
「このソースは、どこに行けば手に入る?」
「全部私の手作りなので、どこにも売っていません」
「なら、作り方を教えて欲しい!! 秘伝の味だというなら、どこにも漏らさない。自分で食べるだけだから……」
ドワーフは頑固かつ義理堅い種族だから信頼できるという。とはいえ、私としては、ソース文化が広まって欲しいので、特にレシピを隠すつもりはない。
でも、せっかくだし、別の方向で交渉してみようかな。
「なんだ、この茶色の料理は。初めて見たぞ」
「でも、いい匂いだな」
私の料理を見た人の中には、最初は警戒する人もいる。
モフィーニアの獣人系魔族の口には合うみたいなのだけれど、ドワーフはどうなのだろう。
自分のお皿に手を伸ばしつつ、横目でトルンたちの様子を窺うと、意を決した表情で焼きそばを口に運ぶところだった。
もぐもぐと無言で初酌する彼は、しばらくして目を見開く。
「んんっ! こ、これは!!」
トルンは、ドンと両手でテーブルを叩いた。
「う、うまい! 野菜や麺や肉はいつもの食材だが、このソースは今までにない味だ!! 旨辛く、それでいてしつこくなく、いくらでも食べたくなる!!」
テオも、尻尾をブンブンと振りながら焼きそばを頬張っていた。モフりたいけれど、我慢だ。
「気に入ってもらえて、良かったです」
「このソースは、どこに行けば手に入る?」
「全部私の手作りなので、どこにも売っていません」
「なら、作り方を教えて欲しい!! 秘伝の味だというなら、どこにも漏らさない。自分で食べるだけだから……」
ドワーフは頑固かつ義理堅い種族だから信頼できるという。とはいえ、私としては、ソース文化が広まって欲しいので、特にレシピを隠すつもりはない。
でも、せっかくだし、別の方向で交渉してみようかな。