追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
城に戻るとすぐ、連絡を受けたシリルが転移陣で一階まで移動し、入り口へ駆けてくる。彼の顔は蒼白だった。
「エマ! 怪我はない!? 怖かったね、もう大丈夫だよ!!」
そうして、彼は誰もが見ている前でエマを強く抱きしめる。
「……シリル、恥ずかしいのですが」
「聖女のことは広く知らしめているはずなのに、この期に及んでモフィーニアの恩人であるエマに攻撃してくる馬鹿がいるなんて! ごめんね、僕の力不足だ。もっともっと君のことを布教しなくちゃ」
「もう、十分ですから……」
聖女を神聖視して崇拝する魔族もいるので、心苦しい面もある。
「人間がするみたいに、広場に巨大な聖女像を建設するべきかな。でも、エマが多数の男の目にさらされるのは嫌だ」
「シリル、私は大丈夫ですから。テオが守ってくれましたし」
説得する私の横から、テオも口を挟む。
「俺が守ったというか、聖女様は半分くらい自分で撃退していたっす! いやあ、強い強い」
その言葉を聞いた周囲の魔族たちは、「おお、さすが聖女様だ!」と、どよめいた。
ここの人たち、私に甘すぎる。
「とにかく、エマも疲れているだろうから、今日は部屋に戻ろう」
「特に疲れてはいませんが。そうですね、皆さんに心配をかけてしまいましたし、戻りましょうか」
「エマ! 怪我はない!? 怖かったね、もう大丈夫だよ!!」
そうして、彼は誰もが見ている前でエマを強く抱きしめる。
「……シリル、恥ずかしいのですが」
「聖女のことは広く知らしめているはずなのに、この期に及んでモフィーニアの恩人であるエマに攻撃してくる馬鹿がいるなんて! ごめんね、僕の力不足だ。もっともっと君のことを布教しなくちゃ」
「もう、十分ですから……」
聖女を神聖視して崇拝する魔族もいるので、心苦しい面もある。
「人間がするみたいに、広場に巨大な聖女像を建設するべきかな。でも、エマが多数の男の目にさらされるのは嫌だ」
「シリル、私は大丈夫ですから。テオが守ってくれましたし」
説得する私の横から、テオも口を挟む。
「俺が守ったというか、聖女様は半分くらい自分で撃退していたっす! いやあ、強い強い」
その言葉を聞いた周囲の魔族たちは、「おお、さすが聖女様だ!」と、どよめいた。
ここの人たち、私に甘すぎる。
「とにかく、エマも疲れているだろうから、今日は部屋に戻ろう」
「特に疲れてはいませんが。そうですね、皆さんに心配をかけてしまいましたし、戻りましょうか」