追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
たしかに私は異世界人だけれど、なんの力もないし、スキルの使い方すらわからない。さすがに過剰防衛だと思う。
――逃げなくては!
助けてもらえないのなら、自力で縄から逃れようと暴れるが、どうにもならない。
手首や足首が痛くなるだけで、たくさん巻かれた縄は緩む気配すらなかった。
「フガガガガ!! フゴッ、フガガガ!!」
「うるさい。暴れるな、罪人め!!」
荷物のように持ち上げられた私は、森の奥へ奥へと運ばれていく。
兵士は私を森の中へ運び、固い地面の上に置き去りにし、さっさと戻って言ってしまう。嘘でしょう!?
「フガガーーーー!」
森の中、私の悲痛な叫びだけがこだまする。
うっそうと木々が生い茂る薄暗い森の中では、時折気味の悪い獣のうなり声が聞こえる。湿った地面は冷えていて、かなり肌寒い。
動物は好きだけれど、人間を襲うようなものは別だ。普通に怖い。
――どうしよう、全く動けない。
次第に日が暮れ、恐ろしい夜が訪れ、森に住む生き物の気配が濃厚になる。
私はといえば、縄をほどくこともできず、相変わらず地面に横たわった状態だ。
喉が渇いたし、お腹も空いたし、雨も降り始めたし、精神的にも限界で泣きそうだった。
――私、このまま森で朽ちていくのかな。そんなの嫌すぎるよ!
――逃げなくては!
助けてもらえないのなら、自力で縄から逃れようと暴れるが、どうにもならない。
手首や足首が痛くなるだけで、たくさん巻かれた縄は緩む気配すらなかった。
「フガガガガ!! フゴッ、フガガガ!!」
「うるさい。暴れるな、罪人め!!」
荷物のように持ち上げられた私は、森の奥へ奥へと運ばれていく。
兵士は私を森の中へ運び、固い地面の上に置き去りにし、さっさと戻って言ってしまう。嘘でしょう!?
「フガガーーーー!」
森の中、私の悲痛な叫びだけがこだまする。
うっそうと木々が生い茂る薄暗い森の中では、時折気味の悪い獣のうなり声が聞こえる。湿った地面は冷えていて、かなり肌寒い。
動物は好きだけれど、人間を襲うようなものは別だ。普通に怖い。
――どうしよう、全く動けない。
次第に日が暮れ、恐ろしい夜が訪れ、森に住む生き物の気配が濃厚になる。
私はといえば、縄をほどくこともできず、相変わらず地面に横たわった状態だ。
喉が渇いたし、お腹も空いたし、雨も降り始めたし、精神的にも限界で泣きそうだった。
――私、このまま森で朽ちていくのかな。そんなの嫌すぎるよ!