追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
「大丈夫か?」
状況が飲み込めないまま転がっている私に、上から声がかけられる。続いてふわりと体が持ち上げられた。
――え、何? 何が起こっているの!?
何か言わなくてはと焦ったけれど、そういえば猿ぐつわを嵌められていて喋れないのだった。無念。
そんなことを考えていると、再び声をかけられる。
「ここにいては危ない。運ぶぞ」
銀髪の男性が私を抱えていた。ハンサムな中年男性で、俗にイケオジと呼ばれるような相手。
どうして、彼は夜の森にいたのだろう。普通に危ないよね……?
――もしや、悪い人だったりする?
でも、魔獣の餌になるよりマシだ。安堵からか、体の力が抜けていく。
――駄目だ……もう、体が限界……
召喚されてからのストレスと、数日間にわたる悪環境での護送。さらには森への置き去りと魔物との遭遇。
体も心も限界だったようで、私はそのまま意識を手放してしまった。
状況が飲み込めないまま転がっている私に、上から声がかけられる。続いてふわりと体が持ち上げられた。
――え、何? 何が起こっているの!?
何か言わなくてはと焦ったけれど、そういえば猿ぐつわを嵌められていて喋れないのだった。無念。
そんなことを考えていると、再び声をかけられる。
「ここにいては危ない。運ぶぞ」
銀髪の男性が私を抱えていた。ハンサムな中年男性で、俗にイケオジと呼ばれるような相手。
どうして、彼は夜の森にいたのだろう。普通に危ないよね……?
――もしや、悪い人だったりする?
でも、魔獣の餌になるよりマシだ。安堵からか、体の力が抜けていく。
――駄目だ……もう、体が限界……
召喚されてからのストレスと、数日間にわたる悪環境での護送。さらには森への置き去りと魔物との遭遇。
体も心も限界だったようで、私はそのまま意識を手放してしまった。