追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
※
気がつくと、私は何か柔らかいものの上に寝転がっていた。モフモフ、フカフカして暖かい。
視界には石造りの天井、壁には可愛い小花柄のタペストリーが……
「……って、今度はどこに来てしまったの!?」
ガバリと起き上がると、下にあるモフモフものそりと動く。
それは銀色の綺麗な中型の……
「犬……ですか?」
巨大な犬がいる。フサフサと毛艶の良い綺麗な犬だ。
「……違うよ。この美しい毛並みと尻尾は、どう見たって銀狐でしょ?」
「わあっ! 喋った!」
喋る狐は「んーっ!」と伸びをすると、グニャグニャと輪郭を崩す。
次の瞬間、目の前に細身の銀髪美少年が現れた。
長い睫毛に囲まれた大きな赤い目と、スッと高い鼻、均整の取れた体つき。
――中学生くらいかな。
びっくりして言葉も出ない私を眺めて、少年はフフンと不敵に笑った。
「あ、あの、ここはどこですか?」
森は? 魔獣は? イケオジは? なんで狐が少年に!?
疑問が多すぎて、パニックになりそうだ。
「ここは、モフィーニアの魔王城」
「魔王城!?」
どうしよう、ラスボスの本拠地ではないか!! またしても命の危機にさらされるの!?
キーラン王たちは、魔王が国を侵略してくると言って警戒していた。
気がつくと、私は何か柔らかいものの上に寝転がっていた。モフモフ、フカフカして暖かい。
視界には石造りの天井、壁には可愛い小花柄のタペストリーが……
「……って、今度はどこに来てしまったの!?」
ガバリと起き上がると、下にあるモフモフものそりと動く。
それは銀色の綺麗な中型の……
「犬……ですか?」
巨大な犬がいる。フサフサと毛艶の良い綺麗な犬だ。
「……違うよ。この美しい毛並みと尻尾は、どう見たって銀狐でしょ?」
「わあっ! 喋った!」
喋る狐は「んーっ!」と伸びをすると、グニャグニャと輪郭を崩す。
次の瞬間、目の前に細身の銀髪美少年が現れた。
長い睫毛に囲まれた大きな赤い目と、スッと高い鼻、均整の取れた体つき。
――中学生くらいかな。
びっくりして言葉も出ない私を眺めて、少年はフフンと不敵に笑った。
「あ、あの、ここはどこですか?」
森は? 魔獣は? イケオジは? なんで狐が少年に!?
疑問が多すぎて、パニックになりそうだ。
「ここは、モフィーニアの魔王城」
「魔王城!?」
どうしよう、ラスボスの本拠地ではないか!! またしても命の危機にさらされるの!?
キーラン王たちは、魔王が国を侵略してくると言って警戒していた。