追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
五:聖女と魔王の作戦始動!
第二王子フィリペの婚約者になったリマは、勉強も兼ねて王城で過ごし始めていた。
いずれは王太子が王位を継ぐので、そのタイミングで城を出て、公爵夫人として生きていく予定である。家族もリマを応援していた。
リマの人生は順風満帆だ。双子の姉のことさえなければ。
「あいつ、早く捕まらないかしら」
せっかく望みが叶うのだから、憂いなく完璧な状態で結婚したい。
そんなことを考えて、しばらく経った頃――ついに、エマがモフィーニアに送り込んだ魔族に捕まったという知らせが入った。
「あははっ、馬鹿な女。顔を拝みに行ってあげましょう。それにしても、ウケるわねえ、適当に魔族と繋がっているなんて罪をでっち上げたけれど、まさか本当に魔族のところにいたなんて! 私、天才じゃない?」
エマは国王に呼ばれているようだったので、フィリペに頼んで同席させてもらおうと目論む。
「いいわよね、面白いものが見られそうだし?」
魔族のような見た目のくせに、図々しくも侯爵家に居座って、長女というだけで第二王子の婚約者の座を奪った女。ずっと、大嫌いだった。
第二王子はリマが奪い返してやったし、侯爵家からも追い出してやったけれど。
――どこまで落ちぶれるのか見てみたいわ。
怖いもの見たさでフィリペに連絡したリマは、エマと国王との面会に同席させてもらうことになった。
いずれは王太子が王位を継ぐので、そのタイミングで城を出て、公爵夫人として生きていく予定である。家族もリマを応援していた。
リマの人生は順風満帆だ。双子の姉のことさえなければ。
「あいつ、早く捕まらないかしら」
せっかく望みが叶うのだから、憂いなく完璧な状態で結婚したい。
そんなことを考えて、しばらく経った頃――ついに、エマがモフィーニアに送り込んだ魔族に捕まったという知らせが入った。
「あははっ、馬鹿な女。顔を拝みに行ってあげましょう。それにしても、ウケるわねえ、適当に魔族と繋がっているなんて罪をでっち上げたけれど、まさか本当に魔族のところにいたなんて! 私、天才じゃない?」
エマは国王に呼ばれているようだったので、フィリペに頼んで同席させてもらおうと目論む。
「いいわよね、面白いものが見られそうだし?」
魔族のような見た目のくせに、図々しくも侯爵家に居座って、長女というだけで第二王子の婚約者の座を奪った女。ずっと、大嫌いだった。
第二王子はリマが奪い返してやったし、侯爵家からも追い出してやったけれど。
――どこまで落ちぶれるのか見てみたいわ。
怖いもの見たさでフィリペに連絡したリマは、エマと国王との面会に同席させてもらうことになった。