追放された聖女はもふもふとスローライフを楽しみたい!~私が真の聖女だったようですがもう知りません!~
子供の頃からずっと、そういう状態だった。
何かとても温かなものがあった気がするのに、思い出さなきゃいけないのに……
何も思い出せないまま、焦燥感だけが募っていく。
「さて、そろそろ行かないと。また文句を言われてしまうわね」
掃除、洗濯、料理。エマの仕事は山ほどある。
他の使用人もいるのだが、エマが中心となり全ての雑用をするよう言いつけられているのだ。
それもこれも、妹が「そんなもの、全部エマにやらせればいいのよ。私たちに迷惑をかけ続けているのだから」などと言い出したからである。
家族の私に対する扱いを見た他の使用人たちも、ずっと私を邪険にしている。
皆、私の赤い目が怖いのだ。
私自身も自分が不気味なのはわかっていた。
ステータスが、そもそもおかしいのだから。
何かとても温かなものがあった気がするのに、思い出さなきゃいけないのに……
何も思い出せないまま、焦燥感だけが募っていく。
「さて、そろそろ行かないと。また文句を言われてしまうわね」
掃除、洗濯、料理。エマの仕事は山ほどある。
他の使用人もいるのだが、エマが中心となり全ての雑用をするよう言いつけられているのだ。
それもこれも、妹が「そんなもの、全部エマにやらせればいいのよ。私たちに迷惑をかけ続けているのだから」などと言い出したからである。
家族の私に対する扱いを見た他の使用人たちも、ずっと私を邪険にしている。
皆、私の赤い目が怖いのだ。
私自身も自分が不気味なのはわかっていた。
ステータスが、そもそもおかしいのだから。