あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
『僕も、柊先生の事を嫌いになってしまいそう
だよ……けど、みくるちゃんは悪くない!
こんな気持ちにさせたあの2人が悪いんだ。』


全身の力が抜けて、ベッドに腰を掛け泣いている
みくるを、小山は呆然と立ったまま眺めていた。

(ガチャ…)
その時静かにドアが開き、聖人が入ってきた。
真っ暗な病室に2人の影。

『みくる、起きてたのか?……小山?』


聖人は小さなスポットライトのスイッチだけ
押すと、泣いているみくるが目に入った。

『みくる!?どうした!?
おい、小山!何があったんだよ!』

『柊……みくるちゃんの事、バカにしてるのか?
何も分からないと思って……ふざけるなよ!』


そう言って小山が病室を出ていくと、
みくるは布団に潜りこみ、残された聖人は
布団の中から微かに聞こえるみくるの泣き声を
ただ聞いているしかなかった。

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