あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
慌てる両親にみくるは叫んだ……

『いないってばぁ~~!!』

『そ、そっか……ごめんごめん。
それでね……みくる、体の事なんだけど…』


父は検査結果が少し悪かったと簡単に説明し、
薬が増える事と、しばらく巡回バスではなく
センター内での仕事をするように伝えた。

『バス……乗っちゃダメ?』

『う~~ん。今、感染症にかかりやすい状態
だから、あまり人が多くいる所はなぁ……』


バスに乗れないと、聖人に会えなくなると思った
みくるは、必死に父を説得しようとしていた。

『薬も忘れないでちゃんと飲むし、マスクもするし、手洗いもするよ!』

『みくる……そんなにバスが好きだったか??』

『うん!!バス好き!!』


父と神田先生は諦めた表情で顔を見合わせた。

『わかったよ。そのかわり少しでも体調が悪い時は乗っちゃダメだよ!』

『私、しばらくみくるの家にいようかしら?』

『お母さんがいた方が安心だな』


みくるは、薬が増えた事や検査結果が悪かった事よりも、バスに乗れる事が嬉しく喜んでいて、
みんな不思議そうに見ていた。



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