あなたは私の救世主!~俺様ドクターの命じるままに
(……後遺症!?……ぁ!だから荷物運ぶ時に
よろけたり、襲われた時に転んだり、
自分は変だって言って落ち込んでたのか!!
……俺、あいつの事傷つけてたんだ…)


聖人は、何も知らなかったとはいえ、みくるを
傷つけていた事に対する罪悪感と、自分の未熟さを痛感し自己嫌悪に陥った。


すると聖人は居ても立ってもいられなくなり、
みくるの病室へ走った。


(ガチャ!!)

『はぁはぁ!!ミルク!!』

『あ!聖人さん、助けてくださぃ。
カーディガンが着れません……』


ノックもせずに病室のドアを勢いよく開けると、
みくるは点滴にカーディガンを絡ませ、
困った表情で聖人を見てきた。

そんなみくるに近付くと、聖人は躊躇する事なく
抱きしめた。

『……ん?聖人さん?』

『助けに来たぞ!俺はミルクの救世主だからな』


すると聖人を見上げたみくるは、
笑顔で大きく頷いた。

< 38 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop