翠玉の監察医 アイネクライネ
この恋の結末は最初から分かっていた。それでも、圭介の心を容赦なく抉っていく。

「おめでとう、愛していた人」

そう圭介は呟いた後、悲しい涙を瞳からこぼした。



星夜が退院した後、蘭は圭介と星夜と共にアメリカの世界法医学研究所にお礼を言い、日本に帰国した。

蘭が無事に帰ってきたことにゼルダたちは喜び、ちょっとしたパーティーも開催された。

それから星夜は日本の法医学研究所で働くことが決まり、圭介は研修を終えて探偵としての修行が始まった。

「蘭、お疲れ様」

「星夜さん、お疲れ様です」

そして今日も蘭は星夜や仲間たちと共に、今日も遺体と向き合っている。もう彼女は法医学と戦闘しか知らない人間ではない。

蘭の心の中は、温かい感情で満たされている。





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