獣人皇帝は男装令嬢を溺愛する ただの従者のはずですが!
「そうだな。……だが、俺はお前のことを離したくない」
「え?」
言葉の真意を測りかねて見上げるのと、逞しい腕が伸びてきてグッと抱き締められるのは同時だった。
「お前の不在中、身が千々に千切れるような心地がしていた。こうしてこの腕にお前を捕まえたからには、もう片時だって放したくない」
息が苦しくなるくらいの抱擁を受けながら、耳朶に唇が触れ合う近さでマクシミリアン様の低い囁きを聞く。告げられた言葉の温度に鼓動が一気に速くなり、頭が逆上せたようになった。
戸惑いつつ、こんなにも心配をかけてしまったことが忍びなく、やっと持ち上げた手のひらで広い背中をキュッと抱き返して心からの感謝を伝える。
「……すみません。随分と心配をかけてしまいました。だけどこうして、マクシミリアン様のおかげで救われました。本当にありがとうございます」
僅かにマクシミリアン様の腕が緩み安堵したのも束の間、頤に彼の手があてがわれてクイッと上を向かされる。
「ヴィヴィアン……」
「え?」
言葉の真意を測りかねて見上げるのと、逞しい腕が伸びてきてグッと抱き締められるのは同時だった。
「お前の不在中、身が千々に千切れるような心地がしていた。こうしてこの腕にお前を捕まえたからには、もう片時だって放したくない」
息が苦しくなるくらいの抱擁を受けながら、耳朶に唇が触れ合う近さでマクシミリアン様の低い囁きを聞く。告げられた言葉の温度に鼓動が一気に速くなり、頭が逆上せたようになった。
戸惑いつつ、こんなにも心配をかけてしまったことが忍びなく、やっと持ち上げた手のひらで広い背中をキュッと抱き返して心からの感謝を伝える。
「……すみません。随分と心配をかけてしまいました。だけどこうして、マクシミリアン様のおかげで救われました。本当にありがとうございます」
僅かにマクシミリアン様の腕が緩み安堵したのも束の間、頤に彼の手があてがわれてクイッと上を向かされる。
「ヴィヴィアン……」