ささやきはピーカンにこだまして
「ねぇ、本当の恋ってどんなかな?」
「はぁあ?」もうフロアに寝そべっている桃子が顔だけあげる。
「少なくともそれは、今、考えることじゃないわね」
むむむ。
先に恋バナをふってきたのは、そっちでしょ。
「はい。さっさと始めるぅ。いーぃぃぃっち」
「…………」
さすがに次期キャプテン。
切り替えがおじょうずですね。
はぁ…。
腹筋背筋、腕立て、スクワット。
「姉貴ィ」
タックジャンプに入ったとき、二紀がトコトコと近づいてきた。
「部活中は先輩…でしょ」
「いいじゃん、姉貴で。だいたいそんなこと言うなら、姉貴のことイチローさんとか、ふざけて呼んじゃってる準にも、ちゃんと言いなよね」
うっ。
「言ってるわよ。あの子はてんでひとの言うことをきかないのっ」
「ぼくだったら、とっくにアザだらけだよな」
「よくおわかりで」
ペしっ!
むき出しの腕にチョップ1発。
「いってぇな、もう」
二紀が大げさに腕を振ると、わらわらと寄ってくる2年女子。
「やだ、メーメ、なにすんのよ」
「大丈夫? 二紀ちゃん」
な…んなんだよぅ。
みんなして、こっそりわたしたちを見てたわね。
「メーメって家でもこうなの?」
「今度こんなことされたら、わたしたちに言ってきなさい。ねっ」
みんなして甘やかしちゃって。
勝手にやってろ。
みんなだってもう気づいてるんでしょ?
こいつが悪名高い年上キラーの元中等部生徒会長様だって。
「はぁあ?」もうフロアに寝そべっている桃子が顔だけあげる。
「少なくともそれは、今、考えることじゃないわね」
むむむ。
先に恋バナをふってきたのは、そっちでしょ。
「はい。さっさと始めるぅ。いーぃぃぃっち」
「…………」
さすがに次期キャプテン。
切り替えがおじょうずですね。
はぁ…。
腹筋背筋、腕立て、スクワット。
「姉貴ィ」
タックジャンプに入ったとき、二紀がトコトコと近づいてきた。
「部活中は先輩…でしょ」
「いいじゃん、姉貴で。だいたいそんなこと言うなら、姉貴のことイチローさんとか、ふざけて呼んじゃってる準にも、ちゃんと言いなよね」
うっ。
「言ってるわよ。あの子はてんでひとの言うことをきかないのっ」
「ぼくだったら、とっくにアザだらけだよな」
「よくおわかりで」
ペしっ!
むき出しの腕にチョップ1発。
「いってぇな、もう」
二紀が大げさに腕を振ると、わらわらと寄ってくる2年女子。
「やだ、メーメ、なにすんのよ」
「大丈夫? 二紀ちゃん」
な…んなんだよぅ。
みんなして、こっそりわたしたちを見てたわね。
「メーメって家でもこうなの?」
「今度こんなことされたら、わたしたちに言ってきなさい。ねっ」
みんなして甘やかしちゃって。
勝手にやってろ。
みんなだってもう気づいてるんでしょ?
こいつが悪名高い年上キラーの元中等部生徒会長様だって。