声と性癖
目が潤んで、息をするのもいっぱいいっぱい、という感じで。
浅い呼吸を繰り返す様は、喘いでいるかのようで。

こんなに、感じて…。

これならば、良いのではないかと思った。
だから、マンションまで連れていったのだし、シャワーから上がったら、めくるめく時間を、と思ったのに、まさか、寝ているとは!!

しかし、あまりに可愛すぎた、その寝顔に蓮根は苦笑して、頬をつついた。
全く、起きる気配はない。

「今度は容赦、しませんよ。」
とこめかみにキスを落とし、少し考えてから、寝顔を写メで撮る。

ロックを掛けている結衣の専用のフォルダに入れ、今度は仕事用のパソコンを開いたのだった。
 
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