声と性癖
ちゅ、ちゅ…とわざとのように、音を立てて唇を移され、鎖骨の下辺りで、ちゅっ…と強く吸われた。

「あ、だめですっ…ん、…!」
蓮根は結衣のブラウスのボタンを外していく。
「あ…やっ…。」

「可愛い、下着。」
ブラジャーをずらして、あらわにされた胸の先端を指で辿られる。

「…んっ、あ、涼真…さんっ…」
「…っ、そんな声で、名前呼ぶの…反則ですよ。どうしましょうね、これから、仕事場に来る度にあなたがここで、乱れたこと、思い出しそうだ。」

「そんなこと、言っちゃ…や…」
「感じている結衣さん、すごく、可愛い…。」

「んんっ…ダメ…お願い…」

「煽ってるんですか?甘い声で、名前を呼んでみたり、感じてみたり、喘いでみたり、ダメとか、お願い、とか…」

結衣は、はあっと熱いため息をもらして、熱に潤んだ瞳で、蓮根を見返す。
「え…?」

「分かりました。無自覚なんですね。」
蓮根は結衣を見つめて、ネクタイを緩める。

「…ん…。」
「うん?どうしたの?」
「ホントにここで…?」
「いや?」
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