声と性癖
「恥ずかしい…です…。」
無機質なデスクや、おしゃれな応接セットや、シンプルなキャビネットや、そんなオフィス感のある中でこんなこと……、恥ずかしすぎる……。

「いいですね。恥ずかしがるあなたをもっと見たい。」

つい、俯いてしまった結衣の首の後ろを手で支えて、蓮根が唇を重ねる。
お互いの唇が何度も重なり、何度も、何度もキスをする。

「結衣さん…。」
「は…い…」
「僕のネクタイ、外してください…。」

「え…。」
「ね?」
緩く首を傾げて、蓮根はにこりと笑い、結衣はふわり、と頬を撫でられて、こくん、と頷く。

ほら、と手をネクタイの結び目にもっていかれた。
シュルっと絹の擦れ合う音。

結衣がネクタイを外している間に、蓮根は結衣のパンツのベルトを外し、するっと足から抜いてしまう。

「あなたがネクタイを外しているの、ドキドキしますよ。シャツのボタンも、外して?」
「や…。」

「すごく…エロい…。ブラウスの前がはだけていて、ブラは肩ヒモがずれてて、胸が見えてる。下はストッキングだけだし。」
「ちが…、それはっ…涼真さん、がっ…。」
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