声と性癖
「結衣さん用のフォルダにパスコードをダブルロックして入れていますから、誰にも見ることは出来ません。」
「え……」

結衣さん用のフォルダ、とか今聞こえたけど、どういうことかな?

「他にも、入ってるんですか?」
「おや……?」

おや、じゃなーいっ!

「趣味です。」
「あの、聞いてもいいですか?蓮根先生の趣味って、どうなっているんでしょう……?」

蓮根は少し考えるように、顎に手をおいている。
「仕事が忙しくて。今は、結衣さんですね。」
「趣味が……ですか?」

「はい。」
真っ直ぐな瞳で、にっこり微笑まれる。

なるほどー、趣味なんだ……。
てか、ん?!どういうことかな?

「フォルダって……。」
「僕の結衣さんコレクション、ですかね。」

こ、怖い、怖いよー。
「何が入っているんでしょう?」
「画像とか、声とか。」

画像?!声っ?!
「い、いつの間に?!」
< 143 / 270 >

この作品をシェア

pagetop