声と性癖
蓮根は結衣の身体に腕も足も絡ませ、結衣を抱き枕状態にして寝ている。

今、ドア、ガチャって言わなかった?

パタパタとスリッパの足音が近づいてくる。
結衣はかろうじて、シャツは羽織っているようだが、下着は付けていない。

「ちょ……涼真さんっ!」
「……ん……?あ、結衣さん、今日も可愛……」

そうではなく……。

ガチャっとベッドルームのドアが開いて、顔を覗かせたのは、なかなかに顔の整った若い男性。
「涼真兄、データ出来たから確認を……」

遠慮なくドアを開けたものの、ベッドに結衣がいると知ってその彼は、ベッドルームの真ん中で固まっている。

はわわわ……。だ、誰っ?!
兄?弟さん?

涼真は結衣に、しっかり布団を被せて、自分は布団から出る。

「早いな、上で見る。」
涼真は上半身は裸で下はジャージのまま、2人で部屋を出ていった。

だ……誰?                  
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