声と性癖
ちょっとだけ番外:その1
データをUBSに入れたものを受取り、涼真は自分のパソコンを立ち上げる。
先程から、楓真《ふうま》の視線を感じる。
説明を求めているのであろうが、涼真は自分から説明する気はない。
弟の楓真は行政書士・司法書士の資格を持っており、涼真が書士に依頼する書類関係はほとんど楓真に依頼しているのだ。
2歳下ではあるが、もっと若く見える。
色素の薄い髪に、今時風にパーマをあて、裾とサイドはスッキリとさせた髪型。
趣味は自転車とバスケ、というスポーツ少年をそのまま大きくしたような感じだ。
今日も恐らく自転車で来たのだろう、カジュアルなミドルパンツと、自転車用のシューズ。
「えっと……人、いたよな?」
「いたな。」
「女性だったよな。」
「女性だな。お付き合いしている人だからな。」
「彼女?!」
涼真はパソコンの画面を確認する。
相変わらず、こんな見た目のくせして、仕事は完璧だ。
「うん。いいな。」
「彼女、涼真兄の趣味知ってんの…?」
先程から、楓真《ふうま》の視線を感じる。
説明を求めているのであろうが、涼真は自分から説明する気はない。
弟の楓真は行政書士・司法書士の資格を持っており、涼真が書士に依頼する書類関係はほとんど楓真に依頼しているのだ。
2歳下ではあるが、もっと若く見える。
色素の薄い髪に、今時風にパーマをあて、裾とサイドはスッキリとさせた髪型。
趣味は自転車とバスケ、というスポーツ少年をそのまま大きくしたような感じだ。
今日も恐らく自転車で来たのだろう、カジュアルなミドルパンツと、自転車用のシューズ。
「えっと……人、いたよな?」
「いたな。」
「女性だったよな。」
「女性だな。お付き合いしている人だからな。」
「彼女?!」
涼真はパソコンの画面を確認する。
相変わらず、こんな見た目のくせして、仕事は完璧だ。
「うん。いいな。」
「彼女、涼真兄の趣味知ってんの…?」