声と性癖
ストーリーなんて、全く覚えていない。
エンディングがどうなったのか。
気付いたら、エンドロールが流れていたし。
『思い出した?あの時もダメって言ってましたよね。けど、耳が赤くなってて、身体も熱くなってた。結衣さんはどこもかしこも舐めると甘い……。』
「や……」
『ほら、すぐ、そんな声になるでしょう。』
電話なのに、耳元で囁かれているようだ。
『結衣さんも僕のこと、思ったりします?僕はいつも思ってますよ。だって、オフィスでも目の前に結衣さんがすごく乱れた時の椅子があって、家に帰っても、あの時、あんなに甘い声を上げていたって、思ってしまうし。
僕の、膝に乗って足を開いて、恥ずかしそうにしていた、結衣さん、すごく可愛かった……。
あなたの、いや……っていう声、もっとって言っているみたいで、すごくいいんですよ。』
「いや……ダメ、です、涼真さん……」
涼真がふっ……と、笑ったせいで受話器から、息の漏れる音がして、結衣はぞくんっとする。
い……今、息、かかった?
いやいや、そんな訳はない。
そんな機能は電話機にはない。
けれど、まるで、耳元に息を吹きかけられたような……。
エンディングがどうなったのか。
気付いたら、エンドロールが流れていたし。
『思い出した?あの時もダメって言ってましたよね。けど、耳が赤くなってて、身体も熱くなってた。結衣さんはどこもかしこも舐めると甘い……。』
「や……」
『ほら、すぐ、そんな声になるでしょう。』
電話なのに、耳元で囁かれているようだ。
『結衣さんも僕のこと、思ったりします?僕はいつも思ってますよ。だって、オフィスでも目の前に結衣さんがすごく乱れた時の椅子があって、家に帰っても、あの時、あんなに甘い声を上げていたって、思ってしまうし。
僕の、膝に乗って足を開いて、恥ずかしそうにしていた、結衣さん、すごく可愛かった……。
あなたの、いや……っていう声、もっとって言っているみたいで、すごくいいんですよ。』
「いや……ダメ、です、涼真さん……」
涼真がふっ……と、笑ったせいで受話器から、息の漏れる音がして、結衣はぞくんっとする。
い……今、息、かかった?
いやいや、そんな訳はない。
そんな機能は電話機にはない。
けれど、まるで、耳元に息を吹きかけられたような……。