声と性癖
『ね?じゃあ、下着、脱ごうか……』
「は……い。」

『直接、触ってみて?』
涼真の唆すような声に、結衣はその部分にそっ、と手を触れてみる。
驚くほどのぬるりとした感触につい手を引いてしまった。

「すごく、ぬるってしました。」
『すごく、濡れているんだね。気持ちいいところ、指で触ってみて?いつも僕が触っている時のことを思い出して。濡れているところに触れて。』
涼真の声も少しずつ、上擦ってくる。

『感じるところを撫でて、擦って。』
「ふっ……あ………」

『気持ちいい?』
「は……い。気持ちい……」
『ふっ……あ、結衣さん、ヤバ、可愛い。ねえ?指、入れてみて?まずは1本だけ。大丈夫、怖くないですから。僕がちゃんと側にいるから……。』

そんなこと、普段なら絶対しない。
絶対にしないのに、結衣は涼真の声に熱に浮かされたみたいに、言われたままゆるく指を入れてみた。

「んっ、涼真、さんっ…」
甘い喘ぎ声はまるで自分の声じゃないみたいだ。自分で触れているはずなのに、言うなりになるとまるでそれは自分の手ではないようで。

『うん?ん、結衣さん、愛してる。可愛いです。中の感じるところ、ゆっくり、探って。逆の手で、気持ちいいところも触って。』
< 171 / 270 >

この作品をシェア

pagetop