声と性癖
最初から、深く全てを奪うようなキスだった。
絡められた舌で、深く探られて、何度も何度も唇が重なる。

「……っん、は、あっ……」
息を継ぐだけで、結衣は必死だ。
奪われるようなのに、深く絡み合うことで、繋がりあっているような感じがする。

「僕だって、こんなに、なるなんて思わなかったっ……。我慢出来ない。結衣さん、限界です。触りたい、入れたい、抱きたい。ああ、今日は……抱き潰してしまうかも……。」

絡ませた両手が熱い。
結衣の足の間に入れられた、涼真の膝を結衣はきゅうっと強く挟んでしまう。
「んっ、んー……」

プチプチッと音がして、ブラウスのボタンが外された。
突然肌が外気にさらされ、震える間もなく涼真の舌が、結衣の鎖骨から胸の間をザラリと舐める。

「や、あんっ……」
もうすでに敏感になっていた結衣の感覚は、その舌の感触にすら背を反らせてしまうのだ。

頭の上で両手を一括りにされたまま、片手でブラジャーを外した涼真は、結衣の胸を下からふにっと揉んだ。

「ね、この前、ココ触ったでしょう?」
「っあ……」
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