声と性癖
「イッていいんですよ。中と、外一緒にたくさんしてあげますね。どっちも気持ちいいんでしょう?」
「っダメっ!おかしく、なっちゃう……」
「おかしく、なって?すごい音、聞こえます?結衣さん。すごく、溢れてる。ほら……」

下肢から、濡れた水音が聞こえることで、そんな音を自分がさせているのかと思うと恥ずかしくて、結衣はまた涙目になってしまう。

ぜッ……たい、わざとだ。
うっとりして、この上なく楽しそうで、幸せそうで、しかも悔しいことに艶めいているところには、きゅんとする。

なんなの?!その色っぽい顔!

「理性なんか、なくして?結衣さん。」
そう言って、涼真が触れたところは、結衣に感じたことのない感覚をもたらした。

足が自分の意志とは関係なく、がくがくっと、痙攣を起こす。
「っふっ……ぅあんっ!な、なに……?」
涼真が、口角を上げる。

「イキそうですね。」
「……ん、でも……あ、し、がくがくする。」
「大丈夫だから……」
涼真は結衣の中を強く探りながら、もう片方の手で、優しく結衣の額の髪を上げて撫でた。

下肢の容赦ない突き上げるような動きとは、全く別の優しい動きだ。
「大丈夫。全部、僕に委ねて?」
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