声と性癖
そいつをやるから、これをくれと車を指さしたら、この高級車をくれてしまうのではないだろうかと思う程の溺愛ぶりだなと、思う。
けれどその2人を見て、蓮根は表面上は落ち着いてはいるものの、佐野には蓮根がその場の人間に、結衣は自分のものなのだと、威嚇しているような雰囲気を感じた。
高槻は当然照れてしまってそこまでの雰囲気には気づいていない。
ふんわり頬が染まっていて、きっと恥ずかしくてそんな蓮根の表情を確認するような余裕はないのだろう。
けれど、高槻の抵抗するでもない、蓮根の肩にそっと手を添えている様子が、思いの外に色気を感じて、なるほどなと佐野は納得する。
今まで、見たことのない、高槻の顔だから。
誰にも渡したくない、か。
高槻はもともと、そこそこには綺麗な顔立ちだったとは思うが、最近さらにその輝きが目立ってきている。
愛されている、からかなぁ。
こうして見ると、お似合いの2人だ。
「どうぞ、お姫様。」
佐野は車のドアを開けた。
少し、うやうやしくもあるその姿に、蓮根は流し目をくれて、さらりと撫でた高槻のその額にキスをする。
けれどその2人を見て、蓮根は表面上は落ち着いてはいるものの、佐野には蓮根がその場の人間に、結衣は自分のものなのだと、威嚇しているような雰囲気を感じた。
高槻は当然照れてしまってそこまでの雰囲気には気づいていない。
ふんわり頬が染まっていて、きっと恥ずかしくてそんな蓮根の表情を確認するような余裕はないのだろう。
けれど、高槻の抵抗するでもない、蓮根の肩にそっと手を添えている様子が、思いの外に色気を感じて、なるほどなと佐野は納得する。
今まで、見たことのない、高槻の顔だから。
誰にも渡したくない、か。
高槻はもともと、そこそこには綺麗な顔立ちだったとは思うが、最近さらにその輝きが目立ってきている。
愛されている、からかなぁ。
こうして見ると、お似合いの2人だ。
「どうぞ、お姫様。」
佐野は車のドアを開けた。
少し、うやうやしくもあるその姿に、蓮根は流し目をくれて、さらりと撫でた高槻のその額にキスをする。