声と性癖
「分かりました。」
「脱がせてくれる?」
「うん。ではジャケット、脱ぎましょうね。ネクタイ外しますよ。」
「ん。」

熱があるのだから、仕方ない……うん。
けれど、あまり潤んだ目でじっと見つめられると、なんだかいけないことをしているような……。

イケメンの潤んだ瞳ってどうなんだろう。
今の涼真は熱があって、無防備なだけにドキドキすると言うか。
結衣は涼真のネクタイを外して、シャツのボタンを外していく。

「は、あっ……。」

あのっ!体調悪いからだよね!
そうそう!別に悩ましいため息ついてんじゃないんだし!
……というか、相当につらそうだ。

「下もいいですか?」
「ん……。」
結衣はベルトを外して、スラックスも脱がせる。

「お風呂はやめておきましょうね。シャワーだけ軽く浴びて、休みましょ?」
「うん……。」
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