声と性癖
「音が、すごい。」
「波の音、ですか?」
打ち寄せる波の音が、響いているのだ。
「はい。けど、落ち着きます。自然って、いいですよね。」
「そうですね。」
そう言って、蓮根は結衣の手を握る。
「転ぶといけませんから。」
「転びませんよ。」
とは言ったけれど、結衣にはその手を振りほどくことは出来ない。
蓮根が自然に手を繋いできたから、雰囲気を荒らげたり、この空気を壊すようなことはしたくなかった。
さらりとそんな事が出来てしまう蓮根は、大人なんだな、と思う。
「寒くないですか?」
「ん、少しだけ。」
「車に戻りますか?」
「もう少しだけ、ここにいたいです。ダメですか?」
「もちろん、いいですよ。」
座りましょうか?と防波堤の方を指さされる。
蓮根の横に座ろうとしたら、繋いでいた手を強く引かれた。
「あなたはこっち。」
それが、膝の上、で。
すとん、と蓮根の膝の上に結衣は乗せられてしまう。
「波の音、ですか?」
打ち寄せる波の音が、響いているのだ。
「はい。けど、落ち着きます。自然って、いいですよね。」
「そうですね。」
そう言って、蓮根は結衣の手を握る。
「転ぶといけませんから。」
「転びませんよ。」
とは言ったけれど、結衣にはその手を振りほどくことは出来ない。
蓮根が自然に手を繋いできたから、雰囲気を荒らげたり、この空気を壊すようなことはしたくなかった。
さらりとそんな事が出来てしまう蓮根は、大人なんだな、と思う。
「寒くないですか?」
「ん、少しだけ。」
「車に戻りますか?」
「もう少しだけ、ここにいたいです。ダメですか?」
「もちろん、いいですよ。」
座りましょうか?と防波堤の方を指さされる。
蓮根の横に座ろうとしたら、繋いでいた手を強く引かれた。
「あなたはこっち。」
それが、膝の上、で。
すとん、と蓮根の膝の上に結衣は乗せられてしまう。