声と性癖
っ…は…?てか、責任…?
な、なにそれ。
    
ふと、目をやったシャワールームはガラス張りで、オシャレな造りだ。

これだけ、お金があるんだし、あの見かけだし。
なんで、私…?

シャワーを浴びると、結衣は気持ちがスッキリした気がする。
用意してあったバスローブを羽織って、外に出る。
携帯を触っていた、蓮根が顔を上げた。

「僕も浴びてきますよ。」
引っ掛けていただけのシャツをその場で脱ぐので、結衣はどきっとして、つい、見てしまった。

綺麗に薄く筋肉のついた蓮根の身体は、適度に引き締まっていた。
すごく、綺麗かも…。

「……?どうしたんです?」
「あ…なんでも…」

「少しはどきっとした?結衣さんのエッチ…。」
え、ええーっ?私―?!
嬉しそうな顔で、額にちゅ、とキスをされる。

「飲み物、冷蔵庫から好きなものを飲んでいて。そこで、待ってて下さいね。」
「はい。」

結衣は冷蔵庫から、水を出し口に含む。
あ、すっごく喉、カラカラだった…。
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